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政治・経済からみた投資環境(マレーシア編)

PropertyAccess Team |

この記事のポイント

石油や天然ガスを算出する資源国だが、製造業やサービス業にも注力
マレー系民族の経済的地位を向上させる優遇策「ブミプトラ政策」
平均年齢28歳で若い人口が比較的多い

▶前回の記事:マレーシアの生活

前回はマレーシアの概要をご説明しました。今回は、特に政治と経済、および人口の観点から詳しくご紹介します。

政治
現在の元首は、2016年12月に就任した第15代国王ムハマド5世。[1]マレーシアにある13州のうち、スルタンの存在する9州[2]による互選で選出され、国王の任期は5年。世襲ではなく選挙で選ばれ、終身制ではない国王となっています。

経済
マレーシアは石油や天然ガスなどを産出する資源国ですが、製造業やサービス業[3]も主要な産業になってきています。2020年の先進国仲間入りを目指す構想「ビジョン2020」の実現に向け、堅実な経済成長を実現しています。[4]

複数の民族が共存する多民族国家であるマレーシア。民族間の格差是正のため、ナジブ首相の父アブドゥル・ラザク元首相が、人口の6割以上を占めるマレー系民族の経済的地位を向上させるための優遇策「ブミプトラ政策」を採用しました。ブミプトラ政策は、マレーシアの秩序維持に大きく貢献し経済発展をもたらしたという意見がある一方、長期的にはマレーシアの発展を妨げる恐れがあるなどの批判的な意見もあり、現ナジブ政権はブミプトラ政策の転換に動き出してい[5]ます。

次に、マレーシアの経済を指標から見てみましょう。

【一人当たりGDPとGDP成長率の推移】

Chart(出所:IMFより作成)


【GDP成長率推移の比較(単位:%)】
Chart(出所:IMFより作成)近年のマレーシアは、4%強の成長率となっています。2017年以降のIMFによる予想値でも、2022年までGDPの年間成長率は同様の水準を継続。一人当たりGDPは、毎年右肩上がりで成長すると予想されています。

【失業率の推移比較(単位:%)】
Chart(出所:IMFより作成)
2017年以降の数値はIMFによる予想値で、いずれの国も2017年予想値と大きくは変わらない前提となっています。マレーシアの失業率は3%前後と、ASEAN諸国の平均よりも低い水準で推移しており、今後も同様の水準が継続すると予想されています。

人口

マレーシアの人口は約32百万人(2016年)。平均年齢は28歳(日本は46歳)、14歳以下の比率は22%(日本は12%)、65歳以上の比率は9%(日本は27%)となっており、若い人口の比較的多い国です。

【マレーシアの年齢別人口推移(単位:百万人)】
Chart(出所:United Nationsより作成)
マレーシアの人口は緩やかな増加が見込まれており、2035年ごろに4,000万人を超えることが予想されています。2030年からは65歳以上の人口増、2050年からは生産年齢人口である15歳〜64歳の人口減が予想されています。

【マレーシアの年齢別人口比率推移】
Chart(出所:United Nationsより作成)
2050年にかけて14歳以下および15歳〜64歳の人口比率が減少する一方で、65歳以上の人口比率は増加することが予想されています。2050年には、65歳以上の比率が現在の倍以上となる20%超のペースで、マレーシアの高齢化が進むと懸念されています。

参考値として、日本の人口構成と推移を見てみましょう。

【日本の年齢別人口推移(単位:百万人)】
Chart

【日本の年齢別人口比率推移】
Chart(出所:総務省統計局より作成)
日本の人口は、総数が減少していくとともに、65歳以上の人口比率の増加が予想されています。2015年時点で65歳以上の人口の比率は27%、30年後の2045年には+10%強の38%になると予想されています。2015年に9%だった65歳以上の人口比率が、2045年には19%と倍増するマレーシアよりも、日本の65歳以上の人口比率は上回る予想です。

次回は

資源産出国でありながら産業の多角的も進めているマレーシア。比較的安定した経済成長を遂げるマレーシアに、今後も注目です!
次回は、「マレーシアの不動産を外国人が購入するには?」について見ていく予定です。次回もお付き合いください!

▶次回の記事:日本人がマレーシアで不動産を購入する時の注意点

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